2018年10月9日、在タイ日本人大使館の発表では、平成30年上半期(1月~6月)の期間、在タイ日本大使館にあった紛失・盗難届に関して211件がパスポートに関するものだったという。パスポートは日本国外で日本人であることを証明する重要な書類であり、命の次、金銭と同じくらいに重要なものだ。

半年で211件もあったというのはびっくりですね。

「パスポートは‥‥命の次、金銭と同じくらいに重要なもの」という認識はよろしくありません。パスポートは、命の次、ある意味では金銭よりも大事なものです。最悪、カネは人から借りることができますが、パスポートはどうしようもありません。パスポートがないと日本に帰国することはおろか、今いる国から出ることさえできない、という基本中の基本すら分かっていないアホ旅行客が意外にいるらしく(新婚旅行で初めて海外に行く元ヤンのカップルとか)、旅行屋稼業にいた頃にはそんな話をたまに耳にして呆れていました。

パスポートを盗まれたり紛失したりして日本大使館・領事館へ行った場合、まず最初に訊かれるのが「あなたが日本人であることをどう証明できますか?」です。運転免許証などあれば比較的スムーズに渡航書の発行などの手続きが進みますが、そうでないとかなり厄介なことになります。アホ旅行客はそこで「何で日本人が日本人にそんなこと訊いてくるんだよ!」と逆ギレしたりするので、面倒をみる側(旅行会社の現地スタッフなど)としてはたまったものではありません。

ちなみに、旅行屋にいた頃によく聞いていた話としては、海外旅行2〜3度目の人が最も盗難被害に遭いやすいようだ、ということでした。初めての時の緊張の反動でかなり気が緩むからみたいです。