酒に酔っての醜態は大目に見てやるという、この国にはびこる悪しき慣習には実に困ったものです。大概どこの国でも、酒に酔って醜態をさらすのはとても恥ずかしいこととみなされますよ。

二十歳かそこらの餓鬼ならまだしも、いい歳をした大人が──。

「酔っていたから」というのは醜態の言い訳になりません。醜態をさらしてしまうほど酔うまで飲むのをやめなかった自分の責任です。

ちなみに、もし私が酔っ払いに殴られて、そいつが後日「申し訳ありませんでした。あの時は酔ってたんです」などと謝ってきたとしても、私は容赦しません。素面の人間に殴られた場合と同じ対応をします。「酔っていたから」は言い訳になりません。