条件を付けない理由は
安倍晋三首相は6日夜、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向け前提条件なしに日朝首脳会談を模索すると語った。「私自身が金正恩(キム・ジョンウン)委員長と条件をつけずに向き合わなければならない。あらゆるチャンスを逃さない決意でこの問題の解決にあたる」と述べた。
[「日朝会談、首相「条件付けずに」 日米首脳が電話協議」 << 「日本経済新聞」]
安倍首相が「条件をつけず」とまで言うということは、
- 現時点で明らかにできないが何らかの強い勝算がある。
- 先日の飛翔体発射の件もあってすっかり金正恩委員長にうんざりしたトランプ大統領から「あいつとの会談はあんたがやってくれ。あんたがやるべきだ。あんたのほかにできる奴はいない」などと口車に乗せられ、参院選もあることだしここらで何かやっておかねばと調子づいてしまった。
──のいずれかでしょう。
安倍首相は、かつての某政権みたいに「最低でも県外」などとできもしないことを言う馬鹿の大風呂敷とは違うので、前者の可能性は高いと思います。ただ、仮に現時点で何らかの勝算があっても、何せあの国は最後の最後でひっくり返してくれるのがお家芸ですから、そうそう簡単にこちらの目論み通りにいくものなのかどうか、懸念されます。
また、何だかんだと言って安倍首相というのはやはりガキっぽいところの抜けない人ですから、後者である可能性も否定しきれません。あるいは、貿易問題とのパッケージで、半島の件を日本にまるまる押し付けられたのではとも想像されます。