芳立五蘊

ほらほら、韓国側は最初から、「最終的かつ不可逆的」な解決の合意などそのうち反故にしてやろうという気が満々だ。蒸し返す用意はできている。文書化された約束さえ守ってこなかったのだから、文書化されていない約束など守るわけがない。ソウルの日本大使館前のいかがわしい少女像を撤去するという“努力目標”に至っては、努力のポーズだけで終わらせようということだろう。

韓国は、日本との関係において困ったときや気に入らないことがあったときに、あるいは政権支持率が下がったときなどに、また慰安婦の話を持ち出すだろう。何せ千年続けると豪語したくらいだし。「そもそも10億円という少なすぎる資金額はおかしかった。合意は見直すべきだ」とかなんとか、彼らはいかようにも勝手な難癖をつけてくるはずだ。それを日本が突っぱねたら、例によって例のごとく「道義的責任だけ認めて法的責任を認めなかったのは、やはり誠意がなかったからだ。謝罪しろ、賠償しろ」が始まる。早ければ朴槿恵大統領の次の政権下で。日本大使館前に、少女像1体では飽き足らず10体ぐらい並べるかもしれない。

もちろん、今回の合意については世界で広く報道されているため、韓国が話を蒸し返したときには韓国が国際的信用を失うだけのことなのである。けれども、国際常識をわきまえていない彼らにはそんなことはとうてい理解できないから、またひたすらでかい声で喚き続け、恥ずかしげもなく告げ口外交を展開することになるだろう。