れ組の〈弱者ビジネス〉にまんまとはまる参院
あるまじきことである。
参院議院運営委員会は30日の理事会で、重度障害を持つれいわ新選組の舩後靖彦、木村英子の両参院議員が現在受けている公費による介護サービスについて、当面は公務中も参院の負担で行うことを決めた。
[「介護費、参院が当面負担=れいわ2氏の議員活動」 << 「時事ドットコム」]
国会内でこんな超法規的措置があっさりまかり通るようでは、日本が法治国家ではなくなってしまう。立法府が「障害者差別」「弱者いじめ」などと非難されることを恐れ、安易な情緒に迎合した結果が、これだ。れ組の〈弱者ビジネス〉にまんまとやられている。
一昨日書いたことの繰り返しになるが、当該2議員(れ組所属)の介護サービスは当人たちが負担するのが筋であるし、彼らにはそれに足る額の議員歳費その他が支給される。もし介護サービス費用のほうが高くつき、その差額を参院で補助するというような話であれば、まだ分からなくもないが、まるまる公費負担というのは法令に照らしておかしい。法制度に問題があるのであれば、それを変えるのが国会議員の仕事なのだから、そうすればいい。
この件については、ジャーナリストの有本香氏が述べていることが実にまともだ。
これは国会内をバリアフリー化することとはワケが違う。一旦は国費で立て替えても、後日お二方の歳費から差し引くべきだろう。現制度に問題があるというなら、それを変えるのが議員の仕事。それをせず「ルールを曲げて」では法治国家の根幹が揺らぐ。自費で介護人を雇っている人は世間にたくさんいる。 https://t.co/ilzsGqJy49
— 有本 香 Kaori Arimoto (@arimoto_kaori) 2019年7月30日
要するに、れ組の2議員の介護サービス費用を公費負担するという措置は、法治国家としておかしいし、障害者のための法律改善にも寄与していない。単に当該議員たちの財布がふくらみ、ついでに、れ組の山本代表がしてやったりとほくそ笑んで支持者たちの喝采を得るだけのことである。これを〈弱者ビジネス〉と呼んで何が悪いか。