閣僚が自分の選挙区でメロンやら蟹やら香典2万円やらの寄付をするという、公職選挙法で禁じられていることをやったというのであれば、辞任するぐらいのことは当然でありましょう。

そして、それは辞任するぐらいで済む話でもあります。もちろん、こんな形で閣僚がポコポコ欠けていては政権運営に支障をきたしかねないので、首相は任命責任を自覚しないといけませんよ、組閣の際にはいわゆる「身体検査」をしっかりやっておきなさいよ、という話にはなりますが、その程度でしょう。

ところが、野党は例によって〈野党の一つ覚え〉で、例によって「辞めて済む話ではない」ときました。確かに、選挙区での寄付行為は公選法違反に当たりますから、司法が動いてしかるべき決着をつけるべきだという意味においては、辞めて済む話ではない事柄であるといえますし、その文脈ならば刑事告発でもすればいいと思います。しかし、野党の言う「辞めて済む話ではない」とはすなわち、例によっていつもの「安倍は辞めろ」という意味のアレなのですよね。

もうね、箸が転がっても「安倍は辞めろ」の野党。「安倍は辞めろ」が言えるネタなら何でもかまわないし、言えないネタであっても屁理屈でこじつけつつお家芸の「審議拒否」をちらつかせるだけの野党。

権力を監視ししその暴走を抑えることは、野党の役割の一つではあります。けれども、ここ数年の野党は、暴走どころか普通に走ることさえ妨害するだけで、明らかに国益を害する存在です。