サンフランシスコの遥か沖合に足止めされているクルーズ船、グランド・プリンセス号についてですが、早くも、横浜のダイヤモンド・プリンセス号よりまずい状況にあるのではないかという気がしてなりません。

写真は、新型コロナウイルス検査キットをヘリコプターが運んできた時の様子です。まだ検査前で感染者か非感染者か分からない乗客たちが甲板で混在しています。各自おとなしく船室で待機するようにという指示が出されているはずなのですが、乗客たちが言うことを聞かないのでしょうか。この時点でもう船内の感染拡大予防がなっていないことは明らかです。

よその不幸を嘲笑うような悪趣味なことは控えるべきだとは思いますし、本来なら日本は横浜での経験を元に助言してあげるべき立場なのでしょうが、しかし、横浜で丁重に船を受け入れた際のオペレーションについてボロクソに文句ばかり言われた側としては、それならばこの機会に君らの国に手本を見せてもらおうではないかと鼻を鳴らしたくなるのが人情というものでしょう。

アメリカのニュースを見ていても「乗員乗客全員のウイルス検査をして、陰性ならただちに下船させるべきだ」「いや、検査キットが足りないし、検査結果が出るまでに時間がかかるので、それは無理だ」などというやりとりがワシントンDCで行われているようでして、どうも既視感があると思ったら、ひと月ほど前に横浜の件でさんざん聞いた議論でしたね。まあ、どうなるのか分かりませんが、アメリカのこれからのお手並を拝見しましょう。

それでは、今日もわれわれは手洗い励行で。