マスク2枚でドルも得られず
政府が布マスクを1住所につき2枚ずつ配布するという話を聞くや、「外国では休業補償などをしているのに、日本はマスク2枚かよ」などと変な比較をして騒ぐ人が大量に湧いてきたみたいです。このたびの〈布マスク2枚〉は格好の馬鹿発見器になっていますね。
だいたいそういう狂った騒ぎをするのは、例によって〈安倍をたたけるなら何でもいい〉というだけの外野の連中でしょう。当事者の方々、すなわち本当に新型コロナウイルス問題で経済的に厳しい状況に置かれている人たちは、商工会議所や自治体窓口に相談するなどして、まともな情報を得ていますから、こんな変な騒ぎには乗りません。
「まともな情報」とは、例えばこんな感じのものです:
- 「厚労省/新型ウイルス「雇用調整助成金」助成率最大90%に拡大」 << 「流通ニュース」
これは一例にすぎません。政府が展開している支援については、首相官邸のサイトにポータル的なものが公開されています。ちょっとサーバが重いのが困りものですが。
- 「新型コロナウイルス感染症 ご利用ください・お役立ち情報」 << 首相官邸
私も一つ一つ詳しく知っているわけではありませんが、それなりにアンテナを立てていれば、政府はいろいろやっているようだな、というのは何となく分かっています。〈布マスク2枚〉というのも、政府の大規模なパッケージングの中身の小さな一つにすぎないことは分かります。
そんな政府の支援情報なんかニュースで聞かないよ、と思う人が多いかもしれません。ええ、そうなのです。この非常時にマスメディアとりわけテレビは、必要な情報を国民に伝えるという役割をまるで果たしていません。〈布マスク2枚〉みたいな話だけをおもしろおかしく切り取って、「4人家族でもマスク2枚で我慢しろと言うんでしょうかねぇ」などとワイドショーのコメンテイターにしゃべらせています。ことこのウイルスに絡むことではテレビは嘘やデマばかりで、各局ともあからさまに不安を売って数字を上げる路線を全力で走っている、と私が前から言っているのはこういうことです。
そして、ある種の人々もこの〈布マスク2枚〉の話だけを取り上げ、政府はこれっぽっちのことしかしてくれない、国民を救済してくれないなどと喚くわけです。ええ、そうです、〈安倍をたたけるなら何でもいい〉ので、そうなってしまうのです。
そういう人たちは、とにかく社会を混乱させることを目的にしています。あるいは、自身がそう意図しているのではないにしても、結果的には混乱の拡大器の役割を果たしています。彼らの言葉などを聞いていては誤情報ばかり取り込んでしまい、この非常時に判断を誤りますし、精神衛生上もとても悪いといえるでしょう。SNSであれば非表示とかミュートの設定にしておいたほうがいいと思います。
さて、マスク関連では、そんなのよりよほどおもしろくて役立ちそうなニュースがほかにあります。こんなものがあればいいのに、と私が思っていたものがそのまま商品化されました。
- 「ガーゼやクロスがマスクに早変わり『なんでもマスク』4月7日新発売!」 << 「時事ドットコム」
7日発売ですが、今日すでに予約販売が始まっています。けれども、残念ながらすでに22時時点で売り切れです。
ほかにも、マスクを手作りする方法は探せばいくらでも見つかり、型紙をダウンロードできるサイトもあったりします。一番手っ取り早く作れるのはこの方法でしょう:
- 「3分でできるマスクの作り方 超簡単【手順の動画あり】」 << 「ハフポスト」
改めて見てみれば、コロンブスの卵というやつです。このやり方の場合は、先に紐だけを耳にかけて、長さを決めてしまったほうがいいでしょうね。
ここで話を戻しますと、布マスクはその気になれば自分でも作れる、あるいは代用品を簡単に用意できるものです。だから政府の〈布マスク2枚〉は愚策だと私も思います。けれども、それだけを取り上げて「外国では休業補償などをしているのに、日本はマスク2枚かよ」などと騒ぐのは、全く筋違いなのです。
そして、ウイルス対策といえば、マスクも必要ですがもっと大事なのが手洗いです。今日も丁寧に手を洗いましょう。