新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、多くの人が「情報を正しく理解できない」という現状は、情報を受ける側の理解力の問題でもありますが、それ以前に、正しく理解できるような形で情報が伝えられていないという問題があります。

まず、これは私が繰り返し言ってきていることですが、マスメディアの報道の仕方に問題があります。特にテレビですね。これには本当に腹が立ってなりません。3カ月前ならまだしも、いまだに変な報道を続けているのですから、呆れるばかりです。2020年は、日本においてマスメディアの信頼が地に墜ちた年として、振り返られることになると思います。

それと、妄言を繰り返す野党どもや似非リベラルどもがまた問題です。正しいことを言うと政権を利してしまうので、それが嫌で意図的に正しいことを言わないでいるのか、それとも頭が悪くて本当に情報を理解できていないのか分かりませんが、とにかく国民の生命に即時直結する問題についてデマを吹聴して回るのはやめてください。

医療関係者による一次情報にアンテナを立てていれば、次のようなことは当然分かっているはずです:

  • PCR検査は、感染者を隔離し院内感染を防止するために医師の判断によって行われるのであって、それ以上のものではない。検査を受けたからといって重症化を防げるわけではないし、特別な治療が施されるわけでもない。
  • 日本では世界的にみて異様なほどにCTスキャナーが普及しており、街なかの医院にさえ用意されていたりする。重症者または重症化しつつある患者については、CTだけでCOVID-19の疑い例をかなり絞り込むことができ、PCR検査は確定の参考に行われるにすぎない。医師たちはしばしば、PCR検査よりCTのほうが判断材料になるとまで言っている。
  • 感染者の8割は軽症または無症状であり、軽症なら安静にしていれば治る(要するにこじらせた風邪と同じ)ので、医療資源は残り2割の重症患者に注がれなければならない。従って今のところは、重症者が重篤化して死亡するのを防ぎ回復させることがCOVID-19対策の成功であって、死亡率を極めて低く抑えている日本はかなり成功しているといえる。

COVID-19が発生してから何カ月もたっているというのに、マスメディアはこの程度のこと(ド素人の私でも追いついている程度のこと)すら押さえていないので、「検査が遅れて容体急変、死亡」などと、因果関係のないことなのにあたかも因果関係があるかのようなデマ報道ばかりしているわけですよ。

思うに、社会部や政治部が記事を書くからそうなってしまっているのではないでしょうか。新型コロナウイルス関連は、医療部に扱わせたほうがいいと思います。これは国内のみならず国外の媒体も同様です。

さてさて、何はともあれ基本から。今日もしっかり手洗い励行で。