何に驚くって、いわゆるリアリティ番組が本当に台本も演出もなしのドキュメンタリーか何かだと勘違いしている人が、世の中に一定の割合で存在するらしいということです。

現実のシェアハウスで、毎週毎週30分枠を構成できるようなときめきの逸話が完結するとでも思っているのでしょうか。そして、それを複数のカメラでまるでテレビドラマのようにきれいに撮り収めて編集することができるとでも?

もっとも、こういうのは最近始まった現象でもないのですよね。昭和の昔から、学園ドラマで悪役を演じていた若手や子役の俳優が、現実で結構つらい目に遭っていたなんてことはよくあったと聞きます。私の知人でも、テレビで性悪女キャラとして知られる聖マリアンナ医大卒のタレント女医のことを、本当にあのまんまの性悪女だと思っていた人がいますし。

どこかでチラッと読みかじりましたが、テレビを見ているときの人間の脳はあまり深く物を考えていないみたいですね。子供の頃によく言われた、テレビを見ると馬鹿になるというのは、そういう意味でも事実のようです。