特別定額給付金申請書が機能的非識字をあぶり出す
「8と10」と掛けて、「10万円」と解く。そのこころは──「給付金」(9付近)。
というわけで、例の物が昨日来ました。
申請書は、本人確認書類と口座情報確認書類のコピーを貼付するのが面倒ですが、記入内容については至ってシンプルであり、悩むようなものではありません。ところが、やたらと書き間違える人が多い箇所があるらしく──
なぜかここに間違えてチェックを入れてしまう人がいるため、自治体が注意を呼びかけたりしているとか。
政府が行う1人10万円の特別定額給付金の手続きで、誤って受給を辞退してしまうケースが懸念されている。郵送申請書の記入が分かりにくいため、勘違いをして「受給を希望しない」の欄にチェックしてまう人が少なくないとして、自治体が注意を呼びかけている。
[「特別定額給付金の申請 「希望しない」の勘違いチェックに注意」 << 「毎日新聞」]
マスメディアは例によって、とにかく政府や自治体にケチをつけるのが自分たちの仕事だと勘違いしているので「郵送申請書の記入が分かりにくいため、勘違い」などと、あたかも申請書のほうに問題があるかのように言ったりしていますが、ちっとも分かりにくくありませんよ。こんなのは勘違いするほうがどうかしています。どうしたら間違えることができるのかがむしろ不思議です。そんな調子で今までどうやって社会生活を送ってきたのですかね。
こうした「勘違い辞退」のリスクに、給付業務にあたる自治体も神経をとがらせている。東京都練馬区は、オンライン申請を済ませた人を除く約37万世帯に15日から郵送申請書の発送を始めたが、受け取った区民から「分かりにくい」との声も寄せられているという。
[同]
練馬区民に馬鹿が多いだけではないですかね(笑)
まあ、実際には練馬区のみで起きている事故ではないみたいですから、たぶん私の住む自治体でも同様なのでしょう。
これ、実は機能的非識字といわれるもので、ちょっとした社会問題なのですよね。
機能的非識字(きのうてきひしきじ、英語: Functional illiteracy)とは、日常生活において、読み書き計算を機能的に満足に使いこなせない、文字自体を読むことは出来ても、文章の意味や内容が理解出来ない状態を指す。
[「機能的非識字」 << 「ウィキペディア」]
「非識字者」とは、読み書きのできない人だけを指すのではない。読み書きはできるけれど、新聞記事の内容を理解できないなど、満足に使いこなすことのできない「機能的非識字」が存在する。
[「新たな「非識字者」が増えている:Facebookを読めても、現実は理解できない人たち」 << 「WIRED.jp」]