半年以内に〈デジタル円〉の出現も
日銀がCBDC(中銀デジタル通貨)の実証実験を行う方針であることを、つい4日前に発表したばかりですが、時期は前倒しされるかもしれません。
自民党の山本幸三金融調査会長は12日、ロイターのインタビューで、日銀が中銀デジタル通貨(CBDC)を発行するなら、日銀法改正が必要で、その場合は金融政策の目的も含めて議論すべきだと話した。 ─(略)─ また、CBDCの実証実験を今年度中に始めるべきだと述べた。
[「インタビュー:デジタル通貨発行での日銀法改正、金融政策の目的も議論を=自民・山本氏」 << 「ロイター」。ただし部分強調は筆者]
「今年度中」といったらあと5カ月半しかありませんね。先日の日銀の発表で「来年度の早い時期」とされていたのを、自民党がもっと早くしろと発破をかけているのでしょう。背景にはもちろん菅首相がデジタル化の大号令をかけていることがあると思います。
日銀が欧州中央銀行などとともにCBDCの共同研究を進める国際グループを設立したのが、今年1月のことでした。それからわずか9カ月で話がここまで進んできたことに、かなり驚いています。
以前にも引用したことのある文ですが、改めて──
この紙きれで大ハーンはすべての支払いをすまし、ひろく国内および勢力範囲に通用させている。受け取るのをこばめば死刑に処せられる。大ハーンの領土内ではどこでも、純金の貨幣と全く同種に、これで品物が売買できるし、非常に軽くて便利だ。
なかなかおもしろい時代に生きていますよ、私たちは。