早くそうすればいいのに、と前々から私が思っていた方向へ政府が一気に踏み切ることになったようです。

本気で脱炭素を目指すなら、これは当然の方針でしょう。なぜなら、こうしなければ自動車メーカーが真面目にエコカーの値段を下げる努力をしませんし、普及も遅いままです。

エコカー減税なんて一見もっともらしいかもしれませんが、あんなことをやっていてもエコカーの値段は下がりません。普通に考えて、ガソリン車に乗る者の金銭感覚的には、エコカーは減税で得するような車両価格ではないのですから。

それどころか、古い車をきちんと手入れして大事に乗り続けていると税金が上がってゆくという現行の税制は、精神文化的に狂っています。一時期やたら喧伝された〈もったいないの精神〉はどこへいったのですか。

形あるものは滅びるのですから、わざわざ嫌がらせ的に税率を上げなくても、古い車はそのうち消えていきますよ。新しい車のほうを然るべきかたちで供給するようにすればね。要は、関連業界が激しく反発するから進めにくいというだけのことで。