自分は含まれない
上野千鶴子氏の「平等に貧しくなろう」という発言が物議を醸しています。
一億人維持とか、国内総生産(GDP)六百兆円とかの妄想は捨てて、現実に向き合う。ただ、上り坂より下り坂は難しい。どう犠牲者を出さずに軟着陸するか。日本の場合、みんな平等に、緩やかに貧しくなっていけばいい。
[「平等に貧しくなろう 社会学者・東京大名誉教授 上野千鶴子さん」 << 「この国のかたち 3人の論者に聞く」 << 「東京新聞 TOKYO Web」]
4年も前の記事がなぜ今さら掘り出されてきたのかよく分かりませんが、まあ、当時はさほど騒がれなかった古いネタが突然バズるというのはSNSではよくあることですね。
「平等に貧しく」というのは実際に昔から共産圏の国々がずっとやってきたことですし、自分たちは高度成長期にウェーイヤッホーと生きてきながら老齢になったら後ろを振り返って「あとの世代は貧しくなれ」と舌を出すのも典型的な団塊世代の妄言にすぎないので、私としては特に目新しさを感じません。上野氏の言う「平等」は、オーウェルの『動物農場』でいうところの「すべての動物は平等である」みたいなもので、〈ただしわれわれ指導層は除く〉との但し書き付きと考えていいでしょう。ええ、「みんな」に自分は含まれていないわけです。
ちなみに、上野氏の愛車は BWM Z4 とハリアーだそうです。八ヶ岳の別荘の周辺に置いてあるらしいです。