椎名林檎もしくはユニバーサルミュージックが、ちょいとやらかしてしまった模様です。

ひと目見てこれはいささかまずいのではと思ったら、案の定、プチ騒動になっていました。具体的には、2枚目(右)の写真に写っているグッズに問題があります。

どうしてこんなグッズが出来上がってしまったのやら。デザイン畑の人たちにとっては注意すべきものとしてよく知られていることだと聞いているのですが、なぜ関係スタッフの誰もこれを止めなかったのかが不思議です。

ヘルプマーク

事柄の社会的な認知度が分からないので、一応説明しておきますね。

まず、写真右上、赤地に白十字と陰陽りんごがあしらわれているものですが、これはヘルプマークに似すぎています。いわばマタニティマークに酷似したデザインをアクセサリーにしたようなものであって、決してよろしいことではありません。紛らわしいです。

そして、さらに大きな問題といえるのが、その左隣、白地に赤十字などがあしらわれているものです。これは明確に日本の法律と国際条約に違反しています。

紛争地域等で「赤十字マーク」を掲げている病院や救護員などには、絶対に攻撃を加えてはならないと国際法や国内法で厳格に定められています。 ─(略)─ ‥‥その使用については赤十字社と法律等に基づいて認められている組織に限られています。もちろん、一般の病院や医薬品などに使用することは禁止されています。
第一条 白地に赤十字、赤新月若しくは赤のライオン及び太陽の標章若しくは赤十字、ジュネーブ十字、赤新月若しくは赤のライオン及び太陽の名称又はこれらに類似する記章若しくは名称は、みだりにこれを用いてはならない。 ─(略)─ 第四条 第一条の規定に違反した者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第四十四条〔標章の使用制限〕 本条の次項以下の項に掲げる場合を除く外、白地に赤十字の標章及び「赤十字」又は「ジュネーヴ十字」という語は、平時であると戦時であるとを問わず、この条約及びこの条約と同様な事項について定める他の条約によって保護される衛生部隊、衛生施設、要員及び材料を表示し、又は保護するためでなければ、使用してはならない。

というわけでして、赤十字のデザインは勝手に使ったらいけないのです。

椎名林檎のことは決して嫌いではありませんし、この問題は早々に方を付けてほしいと思っています。