相変わらず夢を見させる
- 「都会から逃げてなにが悪い! 地方移住のベストタイミングが「今」なワケ」 << 「集英社オンライン」
相変わらず田舎に変な夢を見ている(見させようとしている)人が多いなとしか思えない記事ですね。なぜ誰もがみなのどかな村で暮らすことを願っているという前提なのでしょうか。
もちろん、人により向き不向きはありまして、すべての人にとってどこが住むのに一番いい場所かというようなことはないわけです。私の所は〈東京から比較的近い田舎町〉の部類に入ると思いますが、今はいろいろと開発されて住みやすくなってきていますけど、ほんの30年前は何をするにも不便で仕方ありませんでしたし、クソ面倒な人間関係などの環境は堪えがたいものがありました。
田舎暮らししたいとかほざいている東京のみなさん。あなたが今日ランチに行くあんな店や、仕事帰りに立ち寄るあんな店や、コーヒーを飲みながらノートPCを開くあんな店や、家から徒歩5分の所にある生活用品がひと通りそろうあんな店や、ひと駅先のホールで開かれる大好きなアーティストのライブなどなど、そういうものが一切ないのが田舎ですよ。在宅時に家に鍵をかけていると不審がられ、近所のオッサンが平気で玄関ドアを開けてきて、意味もなく世間話をして軽く30分はあなたの時間を奪い、根掘り葉掘り聞き出したあなたのプライバシーをよそでさんざん吹聴したりするのが田舎ですよ。分かっていますか。そういうのを分かった上で移住するにはいいですが、変な夢ばかり見て安易に移住するとろくでもないことになりますよ。