エンタメ化した社会学者
一昨日あたりから、福島第一原発の処理水放出について、社会学者の宮台真司氏による珍妙な言説が X (Twitter) に流れては叩かれるという光景が見られ、もはやある種のエンタメの一分野を形成している感があります。
- 「宮台真司さん「トリチウムの生体濃縮」という珍説でフルボッコ」 << 「アゴラ」
ある分野の専門家たちの間で意見が分かれない(分かれようのない)事柄について、その分野についてのド素人(物理学の話なのに理系ですらない人)が得体の知れない証拠もどきを振りかざして大上段から罵りながら否定してくるという姿勢は、ちょっと私の理解を超えています。
また、そもそも宮台氏の言っていることは、文学部卒でド文系の私から見ても変だと分かります。「え、そんなところから話を始めないといけないんですか?」としか思えませんので、私だったら話を振られてもまともに応じる気も起きません。底辺高校の物理の先生とかなら、生徒がそのレベルの質問をしてくれば、黒板にいろいろ書いてじっくり解説してくれるかもしれませんけど、いい歳をした大人(しかも曲がりなりにも学者の肩書の人)がSNSで偉そうにしていて、説明に聞く耳を持たないようであれば、わざわざ手間隙かけて懇切丁寧に教えてくれる人なんかいるわけもなく、ひたすら叩かれて恥をさらすのみです。
もうね、どうせ本人に言っても自覚できないでしょうけど「海にそんなものを流して祟りが起きたらどうする?」のレベルですよ、あの人の高説は。まともな議論になどなりません。
宮台真司の恥ずかしいところは、何の根拠もなく自分以外のイッパンタイシューは愚民だと侮って、今時愚民ですら知ってる常識に反した愚かなトンデモを上から目線の「教えてあげる」的な態度で語っちゃう恥ずかしさだな。
— 黒猫亭 (@chronekotei) September 2, 2023
ああ、そういうところは内田樹氏なんかにも通じるかもしれませんな。