一秒も信じたことがない
何歳までサンタクロースはいると信じていたか、ということが話題になったりする時期ですが、私がそういう話を初めて振られたのが社会人になってからでした。その時に私以外の人たちがみな「小学校に上がるくらいまでかな」などと言っていったので、真面目に驚いたものです。というのも、私は人生においてサンタが実在すると信じていた時間が一秒もないからです。
サンタクロースについて初めて聞いたのは幼稚園でのことでした。4歳か5歳の時です。先生が、クリスマス・イブに寝ているうちにサンタクロースが来てプレゼントを置いていってくれる、と話してくれました。私はどうも見ず知らずの人が勝手に家に入って物を置いてゆくという話に現実味を覚えなかったので、家に帰ってすぐに母にサンタクロースのことを尋ねたところ、「ああ、あれはね、子供が寝てるうちに親が枕元にプレゼントを置いて、朝になったらサンタさんからだよって言ってるだけ」とあっさり教えてくれました。
この話をするとかなり多くの人が「じゃあ、子供の頃はクリスマス・プレゼントってもらわなかったの?」などと訊いてくるのですが、そんなことはありません。親が「はい、クリスマス・プレゼント」と言って渡してくれました。ええ、もちろん私が起きている時にですよ。
さて、世の子供たちは、サンタの正体が親だと知った時、どういう気持ちになるのでしょうか。