昨夜のNHK大河ドラマ「光る君へ」第27回「宿縁の命」は、前回の終わりかた、そしてこのタイトルからして、どういう流れになるかは察しがついたのですけれども、その通りになってしまいました。個人的にはいかにも陳腐なテレビドラマ風の展開で、こういうのはあまり好きではないものの、しかし本作には『源氏物語』の伏線となるような要素が散りばめられていることを考えると、なるほど藤壺女御のアレですかと納得できなくもありません。

大まかな流れはあらかじめ読めていたとはいえ、まひろ(紫式部)と藤原宣孝の関係はどうなってゆくのかというのは気にかかっていました。予告で見た様子からしてまひろが事実を隠す気はなかったのは明らかでしたが、驚いたのは宣孝の反応です。一般に『源氏物語』の光源氏のモデルは藤原道長だと言われることが多く、本作においてもその路線が基本であると思わせつつ、実は宣孝の要素も大きいのではないのかと思わせる今回でした。いやぁ、宣孝はかっこよすぎます。

さて、その宣孝ですが、現代人から見れば明らかに睡眠時無呼吸症候群と分かる様相を呈しているのに、まひろにはその重大さが分からないというありさまでした。藤原道隆が水を飲みまくるというのもそうでしたが、本作では死亡フラグの立ちかたが割と洗練されて(?)いるように思います。宣孝があと1年か2年で亡くなるのは歴史の事実なので、なるほど死の予兆をそういうふうに持ってきたかという感じでしたね。睡眠時無呼吸症候群からということは、心筋梗塞か脳梗塞につながることになると思います。

まあ、糖尿病も睡眠時無呼吸症候群も放置しておくと平安貴族みたいにヤバいことになりますから、現代の私たちはちゃんと医者にかかりましょう。