自民党の小泉進次郎氏が昨日、党総裁選立候補を表明する記者会見を開きましたが、その中でのひと幕が話題です。

会見では年配のフリーランス記者が小泉氏に対し、「この先、首相になってG7サミット(先進7カ国首脳会議)に出席したら、知的レベルの低さで恥をかくのではないか。皆さん心配している。国力の低下にならないか」などと挑発的に質問した。

なぜか大手媒体は匿名にしていますけど、当該の「年配のフリーランス記者」とは田中龍作氏のことです。

田中氏はネット界隈ではそれなりに(いろいろな意味で)有名人ですが、このたびはテレビや新聞を通じて本当に(いろいろな意味で)全国区の有名人になってしまいました。

私は小泉氏について〈顔〉としては悪くないとは評価しつつも、積極的に支持しているものではありませんし、彼の「知的レベル」がいかほどのものなのかよく知りませんし、もしかしたら本当に低レベルなのかもしれません。けれども少なくとも、ああいう質問をぶつける人間よりははるかにレベルが高いのではないかと思いますよ。

田中氏の挑発的な質問に対し、小泉氏が見事に切り返したので、かえって小泉氏の株が上がってしまっている状況です。思うに、小泉氏としては自分の経験不足等に切り込んでくる質問など想定の範囲内なので、ちゃんと想定問答は用意していたことでしょうから、これくらいの切り返しはできて当然です。むしろ、そういうことすら想像できずに、こうして意図的に侮辱の言葉を選んだ質問をしてやれば、あんな若造なんぞタジタジだろう、という根性でぶつけてくる記者のほうが、知的レベルを疑われても仕方がないのでは。

あそこまで無礼ではないにせよそういう浅はかな記者って昔からいたにはいましたよ。ただし、記者のほうが若造で、老獪な政治家にしっかり切り返されてグヌヌな感じだったのです。今回は記者の側が年配で若い小泉氏にやり返されたという格好になり、いい歳をした爺さんが何をやっているのかという感じです。