事故時の映像を見てまず思ったのは、着陸するには見た目にも速度が速すぎるということでした。素人の錯覚だろうかと思ったら、航空関係者も同様のことを言っています。速度を十分に落とせなかったのは、フラップ等の展開がなされておらず、スピードブレーキも使えない状態だからのようで、ランディングギアが出せなかったことと合わせて考えると、油圧系統が損傷していたのだろうということです。

バードストライクがどうのという話があって、鳥がぶつかってギアを出せなくなるのは変だと思っていたのですが、バードストライクをきっかけとして油圧系統が重大な損傷をこうむったとなれば、辻褄は合います。

もう一つの謎として、胴体着陸を試みる前に燃料投棄をしなかったのかというのがあります。聞けばボーイング737には燃料投棄システムが付いていないとかで、何じゃそりゃっていう感じなのですが、それにしたって大して時間もかけずに胴体着陸に挑んだのはどういうことなのかというのは謎です。制御が利かなすぎてとにかく一刻も早く陸に下ろしたかったのでしょうか。

詳しいことは今後の調査を待つしかありません。