これに対して、野党の反応として考えられるのは大きく分けて2種類である:

  1. 与党の選挙対策のバラマキにすぎないと非難し、ひたすら絶対反対と喚き散らかす。
  2. 3〜5万円程度の給付ではとうてい間に合わないので、コロナ禍での安倍内閣の特別給付金ぐらいまで金額を引き上げるとか、岸田内閣の光熱費支援や定額減税のような手当てをするといった、より良い代替案を提示するとともに、来年度に向けて減税などの措置を講ずるよう政府に要求する。

(1) は、与党の選挙対策のバラマキだと手厳しく非難していながら、実は自分たちも自分たちで選挙対策しか考えていない(与党の支持率が上がっては困るから、給付金なんかつぶさなければならないという単純な思惑)のであり、これこそ旧来の駄目野党根性そのものである。国民生活のことなんぞこれっぽっちも考えていない。

国家国民のことを考えるならば、当然 (2) あるいはそれに類するような建設的な批判こそが、まともな野党としての振る舞いであることは言うまでもない。もっとも、わが国にはそんなまともな野党なんぞ、これまで一つとして育ってこなかったというのが現実であるが。

国難に際してどの党がどんな反応を示すか、よく見ておこう。