店員の「カステラおひとつですか」に怒る老人
例えば、お菓子屋さんでカステラを買おうとした高齢者の方が、店員の「おひとつでよろしいでしょうか?」という言葉にひどく怒ったとします。実はこの高齢者の方は、かつては仕事でカステラをこの店で100個近く注文していたのに、いまは1個しか買わないことを寂しく思っている。それで「おひとつ」という言葉に、思わず「貧乏人だと思ったのか!」とキレてしまう。こうした高齢者の方たちの背景にまで思いを巡らす想像力が求められているのです。
[「老人はなぜ、販売員の「カステラおひとつですか」に怒ったのか?」〔Forbes JAPAN〕 << 「Yahoo!ニュース」]
何を言っているのかさっぱり分かりません。意味不明です。
この菓子店の店員は、ディスプレイカウンター越しに高齢者の客からカステラをくれと言われ、(ほかに所望のものはないかという質問も恐らく含ませつつ)個数を確認しただけで、これはごく普通の振る舞いであり、そこに何の非もありません。それでいきなり客が怒り出したからといって、その客の背景事情にまで思いをめぐらせる想像力を持てと言われても、そいつは無茶な注文です。むしろ、普通に考えて、警察に通報してその客を摘まみ出してもらうべき案件です。
菓子店の店員に一体何を期待しているのでしょうか。店員はカウンセラーでもなければ介護施設職員でもありません。
もちろん、店員の言動が本当に失礼であるなら客もいくらか怒っていいと思いますよ。例えば、店員が薄笑いを浮かべながら「こんな小さなカステラ1個を包装するんですかぁ?」みたいな言い方をしてくれば、私だって怒りますよ。どなりはしませんが、静かに「店長を呼んできてください」と言います。けれど、上記記事の例はそういうものとは思えません。菓子店の店員のごく普通の振る舞いです。