福島第一原発事故絡みのホーシャノー与太話といえば、やはりこの動画を忘れてはなるまい:

「blind」

2011年に公開されたデマ動画である。近い将来の関東地方の様子を描いている。具体的には、作中に見える新聞の日付が「2016年(平成28年)06月17日」となっている。今から3カ月後だ。3カ月後にこうなるのだそうだ、関東は。

関東がこんなふうになることを、5年前、本当に夢見ていたカツドーカたちがいた。

カツドーカたちよ。あの頃の君たちは輝いていた。長らく日の目を見られなかった君たちは、原発事故のおかげで一気に表舞台に躍り出ることができた。「われわれが独自に入手した情報によれば──」と根も葉もないことを言っても、かつては見向きもされなかったけれど、いたずらにホーシャノーに怯える蒙昧な人々はいとも簡単になびいて拍手喝采してくれるようになった。君たちの気に入らない連中、君たちに不都合なまともなことを言う連中には、理屈もへったくれもなく御用ナントカというレッテルを貼ればすべて事足りた。君たちは言い分をまともに論証する必要などなく、論拠を求められたら「政府が隠している!」と言えばそれでよかった。上掲のようなデマ動画を作ってみれば、“信者”たちから好評を得たりしたものである。

けれども、時は過ぎたのだ。5年がたった。この5年で、君たちの嘘はとっくに暴かれてしまった。君たちが夢見ていた未来が現実になることはない。君たちが輝いていた短い時代の夢を引きずるのは、もうよさないか。嘘の上塗りを続けても先は見えている。

哀しきカツドーカたちよ。上掲の動画に出てくる言葉を、今こそ君たちに捧げよう:

現実に目を閉ざすものは、未来に盲目である